ます。物質の種類によって、常温での状態や、三態の境界温度が
異なります。常温で、酸素が気体であり、水は液体、ゴムは固体
と成ります。小学校の理科で、習った事がありますね。
一番分かり易いのが、水です。凝固点(固体と液体の境界温度)
が0℃、沸点(液体と気体の境界温度)が100℃です。
0℃以下では固体の氷に、100℃以上では気体の水蒸気と成ります。
一旦、物理学の話は、ここまでとします。こちらは合気道ブログ
なので、合気道の話に変えます。物理学に興味ある方は、ページ
下方の「続き」以降もご覧ください。
合気道の技法や稽古法についても、固体法、流体法、そして
なんと気体法まであるそうです。 ※流体法が液体に相当します。
大東流他、合気柔術系各武道も共通のようです。習得レベルも
固体法→流体法→気体法の順で高くなるようです。入門時は固体法
から学ぶということになります。通常、道場で学ぶのは、固体法と、
流体法までですね。
(1)固体法
固体法は読んで字の如く、ガッチリ掴まれてから技をかけます。
岩間流合気道の稽古で、『固い稽古』と呼ばれている技法です。
後ろ両手取り、諸手取り、片手取り、交叉取り、両手取り、肩取り
など、完全に掴ませてから、技をかけます。別名「固定法」とも
呼びます。
(2)流体法
流体法は、『流れの稽古』と呼称されています。掴ませる前に
体捌きを行い、技をかけていきます。当然、固い稽古よりも柔らかな
動きに見えます。
岩間流の合気道の道場では、入門してから半年ないし一年くらい
は、武器技と固い稽古しかさせないそうです。流れの稽古はその後
からだそうです。
植芝盛平開祖は、「わしは60年固い稽古をして今日がある。
貴様らに何が分かる! 」と、流れの稽古ばかりやりたがる弟子
達を叱責したそうです。合気道開祖曰く「流れの稽古は三段から」
という有名な言葉があります。
我々合気会の道場でも、似たようなケースがあったのを思い出し
ました。後ろ両手取りの技で、白帯や茶帯の身分で流体法で技を
かけようものなら、「基本も出来ていないのに、応用的な事をやる
な!」と怒られたことがあります。やはり初級者のうちは、きちんと
固定法をマスターしてから、流体法を稽古しなさい ということの
ようでした。今は黒帯なので、自己責任?での流体法ですけどね。
流体法に関しては、後ろ両手取りくらいですね。怒られたのは。
どういう訳か、交叉取りの一教などは、流れで稽古しても、怒られ
なかったですね。流れの稽古全般に対してではなかったようです。
なぜ、後ろ両手取りだけが、流体法が禁止されるのか、わかり
ませんでした。合気道の稽古では、分からないことが多いです。
後ろ両手取りの流体法に関しては、固体法できちっと体捌きや
呼吸を覚えてから・・・ということのようですが、もし、そうであれば、
交叉取り一教の場合も同じでは?と思います。合気道、特に合気会
所属の方で、この理由について、分かる方おられましたら、教えて
頂けると嬉しいです。
(3)気体法
気体法は、『気の稽古』です。触れないで、技をかけます。
触れる前に相手が崩れます。『遠当て』と呼ばれることもあり、
『気』で倒すとか、『呼吸力』で倒すとか、『気功』にも関係ある
ようです。本当に触れる事なく倒すことができるのでしょうか?
遠当ての動画を見つけました。合気会本部道場の渡辺信之師範の
動画です。Yutubeの動画サイトのページが新たに開きます。
第44回全日本合気道演武大会
最初は、流体法で触れて投げていますが、2:20辺りから、触れず
に投げています。周囲から笑い声が聞こえますが、演武終了後には
大きな拍手が送られています。パフォーマンスと捉えて良いでしょう
か?エンターテーメント性の高い演武ですね。面白いです。
もう一人、阿部醒石十段が、演武で遠当てを行う師範ですが、
植芝盛平開祖に書道を指導された方らしいですね。動画は残念ながら、
見つかりませんでした。
合気道ではありませんが、西野流呼吸法というものがあるそうです。
合気道などのような武道ではなく、健康法のようです。
西野流呼吸法は、太気拳と合気道を学んだ、西野浩三氏が創始
したものです。西野バレエ団の団長です。合気道は植芝吉祥丸二代
道主から学んだそうです。太気拳は、澤井健一氏から学んだそうです。
こちらも、『気』で相手に触れず飛ばすもので、演武を見たことが
あります。西野流の団体が、ある大東流合気柔術の演武会に、友好
団体として招かれていたのを見ました。分厚いマットを壁際に置き、
取り(気を放つ側)が、マットの前に立ち、受け(気を受ける側)の
人と両手のひらを合わせて(触れずに)前後に動かしながら、気の
交換?を行い、気合とともに、受けがマットへ吹っ飛ぶようです。
反動でマットの反対方向へも走り出すことがあるようです。
西野浩三氏は、高岡英雄先生の書籍『合気・奇跡の解説』(ベース
ボールマガジン社)でDS図に紹介されている達人の一人です。
関連記事:センター、体軸、中心線
他にも、合気道や大東流の名前を語り、「気で触れずに倒す」と
謳っているところがありますが、この辺で終わりにしておきます。
どこまでが、本当なのか分かりませんが、エスパー(超能力者)の
念力の如く、師弟関係を超えて誰にでもかかる技であれば、本物
です。と、書いていて気が付いたのですが、我々の普段の稽古や演武
(固体や流体法)も、約束事(型)で、行っている訳ですから、同じです
ね。一生かかっても、本物には成れないかも知れませんが、好きで
やっている武道です。楽しみましょう。
また、合気道は、『お互いの気を合わせる』ということに重きを置いて
いる と考えれば、ヤラセ云々ではなく、稽古法として遠当て(気体法)も
あって正解なのかな と思います。 今回の合気道の話題はここまで
です。
読んでいただき、ありがとうございます。
合気道ブログで日々の稽古を考える。
実は物質には、第四態、第五態まであるようです。ご興味ある方は
続きをご覧ください。
紹介:札幌で合気道するときは・・・札幌合気道会について
--- ここから『続き』 ---
物質には、他にプラズマと言われている第四態が、あるそうです。
気体を数千℃以上の高温に加熱すると、負(マイナス)の電荷を
持った電子と、正(プラス)の電荷を持ったプラスイオンに分裂する
そうです。このように、電気的に分離した(電離)状態がプラズマです。
自然界では、雷雲(水蒸気が電離している)や、北極や南極で見られる
オーロラもプラズマ現象です。電気エネルギーが非常に高い状態です。
また、人工的にプラズマを作り出し、科学技術の諸分野へ応用されて
います。・・・プラズマ放電
用語@:『電荷』 電磁場から受ける作用の大きさを規定する物理量
電子一個の電荷e:
e=4.803×10-10静電単位 = 1.602×10-19クーロン
用語A:『電磁場』電気や磁気の働く空間
この他に『ボース=アインシュタイン凝縮』という状態も確認
されており、物質の『第五の状態』と言われているようです。
さすが、ここまで来ると、難しくなるため、割愛します。
※詳細は、WikiPedia(インターネット百科辞典)等をご参照ください。
ご興味のある方は、以下書籍をご覧下さい。
プラズマの世界 ― 第四の物質状態をさぐる (ブルーバックス 121)
[新書] 後藤 憲一 (著) ブルーバックス(講談社)