にも、人それぞれのペースや考え方があるかと思います。
時として、ゆっくり緩やかな稽古を望む人、また、学生さんの
ように若い人は、激しくスピードがあり、回転率の早い稽古を
望む方もいます。他に、ガッチリした体格の人や、年配者でも、
武闘派系の考えをお持ちの方は、厳しい稽古を無言でお勧めして
来る方もいらっしゃいます。
最後のパターン、「厳しい稽古」についてですが、前回ブログ記事
『正面打ちについての考察』のように、ガッツリ打ち込んで来て
くれるようなタイプの方々を指します。
どうも、私は身長が高いというだけで、腕力があるかのように
錯覚されるみたいです。身長が高い=デカイ=力がある と
誤認識されているようです。
腕力なんて、大して無いんですけどね。身長あっても痩せて
いるし、筋トレが必要だと常々思っているくらいですから。
※合気道に筋トレは不要などと思っていてはいけません。確かに力を
抜くことを説かれますが、筋力は無いよりもあった方が断然有利です。どんな
スポーツや、武道にも。植芝盛平 合気道開祖や大東流中興の祖 武田惣角は、
物凄い怪力だったとか。筋力の無い者が技術で筋力のある者を倒すにしても、
同じ技術の者同士でも筋力があった方が有利です。怪力が技術で正中線上に
効率よく力を集めたならば、鬼に金棒と言ったところでしょう。
他は、体格のデカさ以外に、如何にも堅そうな身体が、崩しがい
のある稽古対象として見られるのでしょうか。『崩すのに苦労する
対象のほうが、俄然やりがいを感じる』とか・・・。
先日、体格の良い方と稽古したときも、私に対して俄然ファイトが
湧いて来るのか、渾身の力で小手返しをかけられました。
私の手首はかなり悲鳴を上げていました。
これ以上、同じように扱われると、手首を壊しかねない為、
最終的に、少しペースを緩めてもらうように、お願はしました
けどね。(汗
素早くパワフルに技をかけてくる人に対しては、それに合わせて
受けも早めに取らなければ、身体にかかる負荷が大きくなり、
手首などの部位を痛めてしまう恐れがあります。
それと、相手(取り)の投げようとする軌跡の方向をある程度、
感じとりながら受け身を取らなくてはいけない。受けの方向を
間違えると、これも余計な圧力がかかり、痛める原因にも成り
かねません(勝手な受け身の悪い例)。※しかし、スピードと力
が半端じゃないので、方向を感じ取ってからでは、手遅れな場合
が殆どです。
渾身の力で投げられた場合に対処し得るだけの受け身の技術力、
未だ未だだなぁ・・・と痛感させられた次第です。
最終的には、どんな投げに対しても、身体を痛めずに済む
受け身の技術力が望まれるところではありますが・・・。
もう年も若くないし、無理な話なのかもしれない・・・。
痛めるのが嫌だからと、受け身が早過ぎてしまうのも、
相手(取り)には、失礼に当たるでしょうし、
反対に受けが遅すぎると、先ほどのように、身体にかかる負荷が
大き過ぎて、場合よっては、怪我に発展します。
※初級者の頃、キツイ投げが怖いからと早めに逃げるような受けを
取っていたら注意されたこともありました。やはり「逃げるのは良くない」
ということです。心象悪く捉えられますので、気をつけましょう。
「怖がる前に肝の座った度胸と、確実な受け身の技術を」ということか。
デカいくせして怖がっていたのが良くなかったのです。
合気道って、受け身に関してもホント難しいですね。
『氣を合わせる』って、丁度良く接点に圧がかかっている状態
なんですね。受けが早過ぎても、遅すぎてもいけない。
関連ブログ記事:
技のタイミングと点火タイミング / 合気道と自動車工学
あとは、関節の固さに関しては、配慮願うしかないと思います。
これだけは、改善のしようがないです。
関節の柔らかい人と同じように極められたら、怪我をします。
正面打ちや横面打ちで、油断する暇なくガッツリ打って来る
とか、緊張感ある稽古、厳しい稽古を望む人には、それ相応に
こちらも失礼なきように対応していこうと、最近考え方を
改めました。所謂、武闘派系の考え方の人との稽古です。
『痛いの上等!』っていう考え方など。
※武闘派系の考え方の人は、空手出身者や大東流出身者などに多いですね。
自分に『喝!』を入れていきます。
甘えている場合ではない。
以前は、『勘弁してくれ〜〜〜』って思っていましたから(^^;
今まで甘え過ぎていたことを反省します。
ただし、関節だけは勘弁してもらいます(固さはどうしようもない)。
甘える・甘えないの問題の範疇を超えています(笑)。
稽古相手のペースに合わせますが、
相手のペースに巻き込まれ過ぎないように、かつ
自分で制御出来得る範囲内で、厳しく緊張感持って真剣にかつ
楽しく稽古したいところです。
『厳しく楽しく』っていうところが相反するようで難しい。
ただし、他人にも厳しさを求めるような稽古はしない
つもりでいます。
女性に対して、ガッツリ打ち込むことは、もちろん無しです。
男性でもゆっくり稽古したい方には、それ相応に合せていく
つもりです。逆に、技をゆっくり丁寧に行い、確認できる良い
機会です。
おそらく、先の武闘派系の考え方で稽古される方々も、女性等
との稽古では、加減していると思います。手加減やコントロール
することもまた、合気道の稽古で必要不可欠な技術です。
関連ブログ記事:
合気道の稽古で、手加減することは失礼なことか?
武闘派系・・・『武道は厳しくて当然!気を引き締めろ!』とか、
『男なんだから、痛いなどと、甘ったれるな!』等の考え方で
臨まれる方にも、合せて稽古できるように努力するつもりです。
合気道が『愛の武道』などとばかり、言ってはいられないって
いうことです。
ただし、『相手に怪我をさせない』、『自分も怪我をしない』
というところは、最低限のボーダーラインです。
怪我をしたら、合気道できなくなりますから。
場合によっては、仕事や生活にも支障が出ますからね。
気をつけて、厳しく真剣に、楽しく愉快に、稽古しましょう。
読んでいただき、ありがとうございます。
合気道ブログで日々の稽古を考える。
札幌合気道会サイトの英語版ができました。→sapporo aikido association
紹介:札幌で合気道するときは・・・札幌合気道会について
「厳しく楽しく」というところをずっと考えていたところで今日はたいへん勉強になりました
受けの人に痛みを与える(関節技以外)というのは合気道としてどうなのか、なんて偉そうに思ってました
受けの技術も大切なこともわかっているつもりなのですが、どうも納得がいかんなぁ、なんておもっています
合気マスターさんのようには中々思い至りません
素直じゃないですね
なので有段者の女性と対する時に「あっ、なるほど」と思うことが多いです
トールさん、こんにちわ。コメントありがとうございます。
自分も、受けの人に痛みを与えないのが理想と思っています。このブログを開設してから間もなくして書いた記事、『合気道は痛くしないのが理想』でも述べているとおりです。今も基本的に、この考えに変わりはありません。
しかし、今回の記事にも書きましたとおり、武闘派的考えを持つ人々からは、背丈が高いというだけで、腕試しに最適な稽古相手として認識されるようです。彼らに「合気道は痛くしないのが理想」と唱えたところで、「男が何言っとる、甘ったれるでねぇ!」の一喝で終わりです(苦笑)。彼らから、反骨精神や根性といったものを求められているなら、素直に従おうというのが今回の意識改革です。
我が道場は、どちらかというと技としてホントに効いているか、途中の崩しはできているか、といった部分を重視する人が多いです。そのせいか否か分かりませんが、「武道なのだから、多少は痛くても我慢すべき」という考えを持つ人は多いです。武骨さが出る分、動きに柔らかさが欠けることがあるかも知れません。無論、「痛くしない」主義の人達も多くいます。
一方、我が合気道会とは違い、崩し云々よりも、柔らかく綺麗な動きを重視する合気道会も多いかと思います(氣の流れ的な)。そのような会では、「痛くしない」ことも併せて重視しているでしょう。女性向きであると思います。ただし技として、ホントに効いているのか、いささか疑問が出ることもあるかと思います。
どちらが良いかは、人それぞれの好みですね。