2015年05月15日

精度の高い体捌きを目指す2(転換は入り身+転換)

合気道は、足捌きが重要と最近特に感じております。
今回は、既に前回掲載済みのブログ記事(下記)の続編です。

関連ブログ記事:
精度の高い体捌きを目指す1(足捌き基本要素・四種類)

前回記したブログ記事では、入り身転換転身転回の四種類が
基本的な足捌きの要素であることを纏めました。

そのうちの転換ですが、 転換は単独で行う体捌きではなく、
入り身+転換(入り身後に転換)であり、必ず入り身が伴う
体捌きである
ことも簡単に述べました。
今回は、この点について詳しく書き記しておこうと思います。

転換は、相手(受け)の攻撃の仕方(突き・正面打ち・片手取り等)
に関わらず、相手(受け)からの押してくる力を受け流すための
体捌き
です。

前回ブログ記事の図では、送り足で入り身するときに、軸足を
後ろ足と平行に揃えるように描いております。
(下図は前回の図の関係個所を抜粋したもの:パターンAとします)

転換前の入り身・パターンA

しかし、これは必ずしも平行ではなく、半身の状態に置くという
考え方もあり得ます。

合気会合気道本部道場の道主による突き小手返しのお手本の如く
意識的に入り身と転換をはっきり区切って行う場合には、
@先ず相手の方を向いた半身の姿勢で入り身、次にA転換
という順番になるかと思います。(下図参照:パターンB)

転換前の入り身・パターンB

ついでに、道主のYoutube動画(埋め込み)です。
道主 ─ 植芝守央,合氣道技法教範

24:50辺りから「突き小手返し」です。
一旦、きちんと入り身してから、転換しているのが分かります。

突き小手返し・体捌きの分解要素】
突きを前手で受けながら・・・入り身 - 外転換(開く) - 外転換(開く)
  ※ここまでが投げ
- 極めるために相手(受け)の頭上周囲を移動(入り身)
- 外転換 - 立ったまま手首、もしくは、座って肩の極め

※実は、私が未だ有級者の頃、初めて合気会本部道場へ稽古に行った時、
  道主直々から、この技法を教わりました。当時は入り身してから転換という
  感覚が全く無く、転換一足で捌こうとしていたところを、道主に貴重な
  アドバイスを頂きました。わーい(嬉しい顔) 下記のパターンAのようにやっていたつもり
  ですが、上手く突きを捌けていなかったのだろうと思われます。


あるいは、スピードの速い突きや正面打ちに対して遅れないように、
また相手の突進力を有効に受け流すという考え方の下で、
瞬間的に入り身と転換を連続的に行うならば、前述のように
軸足を後ろ足と平行に置くケースもありでしょう。(下図:パターンA)
※再び同じ図:軸足を後ろ足と平行に揃える前述のパターン

※必ずしも平行(前足先が90度回転)である必要はないかと思います。
  スピードやタイミングによっては、足先の角度が45度であったり120度
  であったりする場合もあり、ケースバイケースで良いと考えています。
  平行でなければならないと固定する必要はないでしょう。
※パターンAは、入り身と転換の区切りを明確にしていない方法です。


転換前の入り身・パターンA

逆半身片手取りにて体の転換の稽古を行う場合、下図の通り、
相手に持たれる側の手を少し深めに入り身の方向へ置くことに
より、相手が押し込んで来て丁度良い位置に移動されます。
☆要するに、押し込んで来る移動距離分、少し深めの位置に手を置くということ。

転換:接点の押し出し

よく、「軸足上に手の位置を固定して転換せよ」と言われますが、
軸足側の手の位置を固定するには、入り身の時に相手から
押される力を前もって考慮しておかないと、転換後、前方へ
行き過ぎてしまいます。そうならぬように、入り身する方向
へ前もって深めに手を置くことで、丁度良い位置になる

教わりました。

但し、深めに手を置くことを意識し過ぎるあまり、手を押し込み
過ぎると、相手の押して来る力に対して反発することも起こり
得ます。※実際に私が稽古で体験し、先輩に助言されました。
相手に合せるように、力を感じ取るように」との助言です。

手を押し込むのではなく、あくまでも押して来る力を感じ取り
ながら早めに深い位置に置くということですので、お間違え
ないように稽古していきましょう。

合気道は、相手の力を感じ取って、逆らわず、寧ろ力を利用する
という感覚を養うことが理想ですね。


読んでいただき、ありがとうございます。

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