前回ブログ記事:
精度の高い体捌きを目指す3(相半身と逆半身)
体捌き(足捌き)は、合気道技の土台(基礎)です。
自分自身、今一度見直しをしているため、このような
体捌きシリーズのブログ記事を書き記しております。
その昔、故 藤田昌武師範が、植芝盛平合気道開祖に、
『転換は、入り身して転換で良いですか』と尋ねられたそうです。
合気道開祖は『それで良い』と答えられたそうです。
関連ブログ記事:
精度の高い体捌きを目指す2(転換は入り身+転換)
そして、藤田昌武師範が稽古中、開祖の体捌きを見て、合気道の
体捌きは、4つに分類できるという法則を見つけられました。
所謂、『四つの体捌き』と呼ばれているものです。
(1)表(内)と裏(外) --------------------------------------------------
まず、受けの相対する面を以下のように、表現しています。
・受けの前面:『表』(おもて)または、『内』(うち)
・受けの背面:『裏』(うら) または、『外』(そと)
以下は、表(内)・裏(外)の説明および、内転換・外転換を
説明している藤田昌武師範の動画です(海外遠征)。
※内転換や外転換については、後程、詳しく述べます。
動画引用元 : Facebook 【 Aikido Masatake Fujita Sensei 】
2015年4月07日に投稿された動画です。
Masatake Fujita Sensei, 1995#aikido #shihan #fujita #masatakefujita #martialarts #aikikai #sensei
Posted by Aikido Masatake Fujita Sensei on 2015年4月7日
上記は、Facebookのアカウントをお持ちでないと、
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(2)四つの体捌き --------------------------------------------------
藤田昌武師範は、受けの表面(内側)、裏面(外側)にそれぞれ行う
入り身や転換を下記のように4つの体捌きとして分類されました。
逆半身片手取りで稽古します。
・外入り身:受けの外側(裏側)へ入り身
・内入り身:受けの内側(表側)へ入り身
・外転換 :受けの外側(裏側)へ外転換
・内転換 :受けの内側(表側)へ内転換
▲それぞれの体捌きは、受けと平行に並ぶ位置取りをする。
ただし、内転換の場合、受けの背後の位置まで捌くことが多い。
【発展する具体的な技】
・外入り身:隅落とし、天地投げ etc
・内入り身:片手取り四方投げ(表)、天秤投げ etc
・外転換 :片手取り四方投げ(裏)、各種小手返し etc
・内転換 :天地投げの「天」の手側の片手のみで投げる技
表側からの相半身交叉取り小手返し、
巻き込み型入り身投げ etc
※片手取りに限定せず、交叉取りの技も含まれています。
以下は、四つの体捌きを行っている藤田昌武師範の動画です。
2007年度の全日本合気道演武大会での演武です。
Fujita Sensei, Tokyo May 2007
外転換 (開始41秒〜)
内転換 (開始52秒〜)
内入り身 (開始1分2秒〜)
外入り身 (開始1分12秒〜)
※藤田師範の「内入り身」は、一教運動の加わっていることが
見てとれます。上段へ手を上げています。我が道場では、
外転換と同じように、中段へ手を持っていくように
稽古しています。この点については、合気道会によって
稽古方法が異なるかと思います。どちらでも構わないと
思います。中段から技を繰り出す場合もあり、上段だと
そこから掛ける技に限定されるでしょう。
関連ブログ記事 : 基本は、やっぱり一教運動
殆どの合気道会では、実施する順番を以下のように
稽古しているところが多いのではないでしょうか?
@内入り身 A外転換
B外入り身(内回転投げの捌き) C内転換
なぜ、内入り身と外転換を揃えてセットで稽古するのか・・・
それは、体捌きの稽古の後、片手取り四方投げの表と裏を
セットで稽古することが多いからでしょう。
大抵の合気道会で、合気会審査要項にある五級〜四級の
技を重点的に稽古の前半部分で行うことが多いのでは
ないでしょうか。
片手取り四方投げを最初のほうで稽古するのは、これが
理由かと思います。
五級審査技の四方投げ、入り身投げ、一教、座技呼吸法は、
合気道の基本となる技です。これらが出来て、他の中級技、
応用技が出来るようになっていくとのこと。実によく考えて
構成されています。
☆四つの体捌きのそれぞれについての詳細は、次回ブログ記事
にて記します。
(3)表技と裏技の定義 --------------------------------------------------
そして、表技・裏技の呼び方に、受けに対しての表・裏という
解釈の仕方もあるんですね。
(合気道始めてから今まで知らなかった・・・恥ずかしい?)
受けの表側(内側)に捌いて行う合気道技を、表技(おもてわざ)、
受けの裏側(外側)に捌いて行う合気道技を、裏技(うらわざ)と
呼称する、解釈の仕方。
うーん、四つの体捌きを知るまで、上記のことは知らなかった。😵
裏技の『裏』の意味は、表が上手くいかなかった場合のリカバリの技
という意味でしか、認識していませんでした。
合気道始めたばかりの初心者のとき、リカバリ的な意味で
裏技が考案されていると、教えられた記憶しかない・・・。😵
リカバリとしての裏技について関連記事:
合気道の技の名称・関節の極め方の名称
※上記ブログ記事の(3)大東流合気柔術での呼称 のところで表技が
上手くいかなかった場合に裏、それも上手くいかなかったら裏のまた裏・・・の
旨の内容を記しています。
読んでいただき、ありがとうございます。
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