合気道の基本体捌きで、片手取りから行う四つの体捌き
シリーズです。
前回記事では、内転換(受けの内側へ通常の転換=外転換)を
静止した状態で行うと、武道的に問題がある(受けが有利で
取りが不利 = 危険)という話でした。
今回はそれを簡単に図表でまとめてみました。
まずは「表(内)と裏(外)」を定義するイラストから(下)。
※上のイラストは、道友Aiki_Ageさんから頂いた画像を加工したものです。
続いて、四つの体捌き(※内転換については二つの解釈あり)
の、それぞれにおける受けと取りの対面関係の図です(下)。
※上記で、「内転換については二つの解釈あり」と記載しているのに上図で
3パターンを示しているのは、「内転換 その1」と、「内転換 その2」が
各々捌きの深い・浅いだけの違いで、捌き方としては同じ種類だからです。
「その1」、「その2」が一つめの解釈で、残り「その3」が二つめの解釈となります。
続いて、各体捌きの稽古法における受けと取りの対面関係と
立ち位置としての優劣をそれぞれについて、下表に、まとめ
ました。優劣だなんて、合気道に相応しくないですけどね。
(^^;
関連ブログ記事:競争して優劣を決めることは良いことか?
【受け取りの対面関係と立ち位置としての優劣】
体捌き | 取りの 対面 | 受けの 対面 | 優 > 劣 受け・取りの 優劣 ※立ち位置 として | 備考 |
外入り身1 (隅落とし) | 表(内) | 裏(外) ⇒表(内) へ変化 | 内 対 内 で 互角 | 内々で対面する とき、受けを 当身等で崩す |
外入り身2 (内回転投げ) 入り身+転回足 | 表(内) ⇒裏(外) へ変化 | 裏(外) | 外 対 外 で 互角 | ・互いに死角 ・接点(持ち手)は 取りの制御下。 |
内入り身 | 表(内) ⇒裏(外) へ変化 | 表(内) ⇒裏(外) へ変化 | 外 対 外 で 互角 | ・互いに死角 ・受けを導く崩し |
外転換 | 裏(外) | 裏(外) | 外 対 外 で 互角 | ・互いに死角 ・受け流し崩す |
内転換1 (内側に 内転換) ※浅い捌き | 表(内) | 表(内) | 内 対 内 で 互角 | 受けの上体を 反らし崩す |
内転換2 (内側に 内転換) ※深い捌き | 表(内) ※前面 | 表(内) ⇒裏(外) ※背面 へ変化 | 内 対 外 で 取り>受け | ・取りは受けの 死角(背後)で 完全に有利 ・受けの上体を 反らし崩す |
内転換3 (内側に 外転換) | 裏(外) | 表(内) | 外 対 内 で 取り<受け | ・静止状態では、 取りが不利 ・捌き動作中の 充分な崩しで 取り優勢となる |
正面打ちから の入り身 (+同時転回) (番外編) | 表(内) | 裏(外) | 内 対 外 で 取り>受け | ・取りは受けの 死角に立ち 完全に有利 |
※上表は、外入り身を隅落としと内回転投げの2ケースで記載していますが、
さらに上の「四つの体捌き 受けと取りの対面関係」の図では、スペースの
関係上、1つだけにしています。
※最後の「正面打ちからの入り身( + 同時転回)」は、四つの体捌きに
含まれませんが、比較出来るように番外編として記載しました。
()内の「同時転回」とは、送り足で入り身しながら同時に転回する体捌き
であるため、そのように名付けました。
以下、各体捌きのイラストにて、最下方へ該当のイラストを載せました。
最後に各体捌きのイラストです。
▲外入り身1(隅落としの捌き) | ▲外入り身2(内回転投げの捌き) |
▲内入り身 | ▲外転換 |
▲内転換1(内側に内転換) | ▲内転換2(内側に外転換) |
▲正面打ちからの入り身(☆番外編) |
今回は、前回内容を図解にて追補しておきました。
読んでいただき、ありがとうございます。
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札幌合気道会サイトの英語版ができました。→sapporo aikido association
紹介:札幌で合気道するときは・・・札幌合気道会について
コメントありがとうございます。
稽古を止める理由は、人それぞれ、拠無い事情
有ってのことかと思います。
また、稽古を始める理由や目的も様々です。
始める理由は何だって良いと思います。
運動不足解消も立派な理由です。
是非是非、稽古再開してください!