2015年06月15日

四つの体捌き図解追補 : 受けと取りの対面関係

前回ブログ記事:『内転換のもう一つの解釈?』の続編です。

合気道の基本体捌きで、片手取りから行う四つの体捌き
シリーズです。

前回記事では、内転換(受けの内側へ通常の転換=外転換)を
静止した状態で行うと、武道的に問題がある受けが有利で
取りが不利 = 危険
)という話でした。

今回はそれを簡単に図表でまとめてみました。


まずは「)と)」を定義するイラストから(下)。
表(内)と裏(外)
※上のイラストは、道友Aiki_Ageさんから頂いた画像を加工したものです。


続いて、四つの体捌き(※内転換については二つの解釈あり)
の、それぞれにおける受けと取りの対面関係の図です(下)。

四つの体捌きにおける受けと取りの対面関係

※上記で、「内転換については二つの解釈あり」と記載しているのに上図で
3パターンを示しているのは、「内転換 その1」と、「内転換 その2」が
各々捌きの深い・浅いだけの違いで、捌き方としては同じ種類だからです。
その1」、「その2」が一つめの解釈で、残り「その3」が二つめの解釈となります。



続いて、各体捌きの稽古法における受けと取りの対面関係
立ち位置としての優劣をそれぞれについて、下表に、まとめ
ました。優劣だなんて、合気道に相応しくないですけどね。
(^^;

関連ブログ記事:競争して優劣を決めることは良いことか?


【受け取りの対面関係と立ち位置としての優劣】
体捌き取りの
対面
受けの
対面
優 > 劣
受け・取りの
優劣

※立ち位置
  として
備考
外入り身1
(隅落とし)
表(内)  裏(外)
⇒表(内)
  へ変化
内 対 内 で
互角
内々で対面する
とき、受けを
当身等で崩す
外入り身2
(内回転投げ)
入り身+転回足
  表(内)
⇒裏(外)
  へ変化
裏(外)外 対 外 で
互角
・互いに死角
・接点(持ち手)は
 取りの制御下。
内入り身  表(内)
⇒裏(外)
  へ変化
  表(内)
⇒裏(外)
  へ変化
外 対 外 で
互角
・互いに死角
・受けを導く崩し
外転換裏(外)裏(外)外 対 外 で
互角
・互いに死角
・受け流し崩す
内転換1
(内側に
  内転換)
※浅い捌き
表(内)表(内)内 対 内 で
互角
受けの上体を
反らし崩す
内転換2
(内側に
  内転換)
※深い捌き
表(内)
※前面
  表(内)
⇒裏(外)
  ※背面
  へ変化
内 対 外 で
取り>受け
・取りは受けの
 死角(背後)で
 完全に有利
・受けの上体を
 反らし崩す
内転換3
(内側に
  外転換)
裏(外)表(内)外 対 内 で
取り<受け
・静止状態では、
 取りが不利
・捌き動作中の
 充分な崩しで
 取り優勢となる
正面打ちから
の入り身

(+同時転回)

(番外編)
表(内)裏(外)内 対 外 で
取り>受け
・取りは受けの
 死角に立ち
 完全に有利

※上表は、外入り身を隅落としと内回転投げの2ケースで記載していますが、
  さらに上の「四つの体捌き 受けと取りの対面関係」の図では、スペースの
  関係上、1つだけにしています。

※最後の「正面打ちからの入り身( + 同時転回)」は、四つの体捌きに
  含まれませんが、比較出来るように番外編として記載しました。
  ()内の「同時転回」とは、送り足で入り身しながら同時に転回する体捌き
  であるため、そのように名付けました。
  以下、各体捌きのイラストにて、最下方へ該当のイラストを載せました。



最後に各体捌きのイラストです。

外入り身2内回転投げの捌き
▲外入り身1(隅落としの捌き)▲外入り身2(内回転投げの捌き)
内入り身2外転換2
▲内入り身▲外転換
内転換2  内転換3
▲内転換1(内側に内転換)▲内転換2(内側に外転換)
正面打ちからの入り身
▲正面打ちからの入り身(☆番外編)



今回は、前回内容を図解にて追補しておきました。


読んでいただき、ありがとうございます。

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合気道ブログ|稽古日記 posted by Aiki_Master at 07:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、楽しく読ませていただきました。こちらは稽古をやめて数年経ちますが頑張っている人のブログや動画を見るとまた始めたくなりますね(運動不足でお腹がヤバイです)

Posted by 通りすがりの合気使い at 2015年06月19日 03:29
通りすがりの合気使いさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

稽古を止める理由は、人それぞれ、拠無い事情
有ってのことかと思います。

また、稽古を始める理由や目的も様々です。
始める理由は何だって良いと思います。
運動不足解消も立派な理由です。

是非是非、稽古再開してください!
Posted by 合気マスター at 2015年06月21日 00:48
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